繊細な透かし彫りと上品な香りが魅力の白檀製の扇子は、香木を重ねた板扇で、涼を取るためのアイテムというよりは香りを楽しむ持扇です。原材料はインドやインドネシア、ネパール、オーストラリアなどで産出されるビャクダン科の常緑小高木で、精油成分そのものが芳香を持っています。日本で作られている製品は全て原料を輸入に頼っています。中国の製品もよく知られており、檀香扇(たんしゃんせん)は特に有名です。中国では黒檀や紫檀などの高価な木材を使用した扇子もよく見ることが出来ますが、 お土産屋さんなどで低価格で扱っているものはニセモノのことが多いため注意が必要です。香りは産地によって違いが見られ、インドのものは上品で大変珍重されていますが、ネパールのものはやや甘さが強い香りとなっています。

購入する際に注意すべきこととは

現在日本ではインドからの白檀の輸入がほぼ皆無といってもいいほどに途絶えているため、材料となる木材価格が年々高騰しています。インド産が入手困難なのでインドネシア産などの良質な木材を使用して制作している所も多くなっています。そのため本物は数が大変少なく、加工がさほど繊細でない場合でも3万円から4万円ほどの価格です。さらに細かな細工が施された高級品では6万円から8万円ほどにはなります。ところが最近、大変安い価格で販売されているケースが見受けられます。多くは中国製でニセモノであることを偽って販売されていますが、香りが抜けたら香りのオイルを追加することで楽しむことをコンセプトにした製品も出回っている状態です。本物と思って高い料金を払って購入したらニセモノだったということの無いように注意する必要があります。

専門家でないと見分けが難しいことも

白檀製扇子は本物が大変少なくなってきているため、本物であれば相応の価格がすることは知っておいた方が良いでしょう。本物でなくても香りのオイルで楽しむことで満足だ、という場合はよいのですが、高い料金を払ったのにニセモノだったという場合は問題です。ニセモノでも香りが抜けるのにしばらく時間がかかることもあるため、素人が購入時に見分けるのは難しいこともあります。特にネットオークションなどを利用する場合ですと実物を見られないため、さらにそのハードルは上がります。もしも本物が欲しくてご自分では見分けられないとお思いの場合は専門店に相談してみることがオススメです。信頼できるお店を選ぶことで買い物の失敗を避けることが出来、また汚れ落としなどのメンテナンスを受けることが出来るため、半永久的に香りを楽しむことが可能です。